師匠
書道を教えてくださった師匠が27日に亡くなられた。
今日、お葬式にお参りにしてお別れをしてきた。98歳だったそうだ。
野球を教えていた頃は厳しい方だったらしいが、私は仙人のように穏やかな先生しか知らない。
仕事でご一緒させていただいたのが縁で、「教えてください」とお願いしたのだが、途中で行かなくなったり・・・突然またやりだしたりと、気まぐれな私に気長に付き合ってくださった。
「昇段試験があるけど、今回は受けるかい?」と
何度か電話を下さったのに
「ちょっと忙しいから書けないし・・・やめます。」の
返事が多かった。
13年ぐらいかかってやっと五段まで合格した。次は準師範の試験というところでやめてしまってもう6、7年になる。
「人前で字を書いても恥ずかしゅうないようになってきたやろう。まあまた頑張りよし。」とほめていただいたことがある。やめようかなあと思っていたのときことだ。
昇段試験のときには、なんどか電話で励ましてくださった。
「書きよるかい?そんなこっちゃあかんのう。練習しよし。書いたらみてあげるから持って来よし。いいのを一枚だけと違うで。書いたのはみんなもっておいでよ。」と。
怠け者の不出来な弟子は、先生から上手に背中を押してもらって何とか続けてこれたのだった。
昔と変わらない遺影を見ていたら、
「書きよるかい?いいやつだけとちごうて書いたのはみんなもっておいでよ。」
そういって下さった師匠の声を思い出した。
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