絵本が教えてくれたもの
ワニ山は、私たち家族がそう呼んでいるだけですが、そろそろその姿が変わろうとしています。
それは日高川町にあります。日高川を下るように龍神から御坊に向かうと、旧美山村を過ぎ旧中津村に入って少し進むと、直線道路の向こう側に見えるのです。
左の山の空との境い目にワニが山肌を登っているような姿に見えますからワニ山です。20年位前に、山の向こう側の木を切ったとき、何故かここの丘のヒノキを切らずに残していたものがこのように見えるのです。最近、手前の若い木が大きくなったのか、残ったヒノキに枝の葉が茂ったからなのか、だんだんその姿が意識しないとワニに見えなくなってきました。
右手に見える山が「くじら山」です。絵本に出てくるくじらのような姿なので、そのように呼んでいました。
幼かった子供たちを連れて実家に向かいながらここで「ワニ山だ、くじら山だ」と見たものです。このあたりが龍神から御坊へ向かう中間地点、車にも飽きてくる場所だったので、このふたつの山には随分助けられたものです。
おもちゃやゲームもあった中で、家族の誰が発見したかわからないワニとくじら、通るたびに飽きもせず「感動の一騒ぎ」ができたことは、ありがたかったといつも思います。
私たちの発見や感動は、家族のまわりにいつもあった絵本が教えてくれたものなのかも知れません。ワニの姿が変わっていったように、子供たちも大きくなりましたが、あの時のワニとくじらは変わらず家族共通の話題ですし、今も違った感動をくれています。
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