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2008年9月 2日 (火)

秋の匂い

 季節にはそれぞれその匂いがあります。

 季節のにおいを話題にすると、よく「何の匂い?」とか「どんな匂い?」と聞かれますが、今の季節で言うなら「秋の匂い」としか言いようがないのです。そしてそれが、ずっと匂っているわけではなく一瞬なのでよけいたちが悪い。そのかわり、匂いを共有できた時の感動は大きい。

 我が家でその匂いに共通の感じ方をするのが末娘です。たまに電話で「今日(季節の)匂いがした」といった電話が来る。確かに彼女の居る場所で今、私が感じるのと同じ季節の匂いがしている。そう確信できる理由は、娘が小学生のころだったっと思う「夏のにおい!」を一緒に感じたことがあったからです。その後時々声を合わせて「水泳の匂い」とか同じ「匂い分類法」が共有できるようになった。

 加齢臭が気になる年齢になると、心の中に『匂いのファイル』ができ、匂いでそれにまつわる思い出が、アルバムのページをめくるように浮かんでくる。ゆずの香りはあまりにアルバムが厚すぎるし、お茶の香りは30年も以前に亡くなった私のおばあちゃんを思い出す古いアルバム。

 誰にもかいでもらえない匂いのアルバムも、匂いを感じるごとに心の中で整理してみるとなかなか楽しいものです。

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( ― 百日紅 ― )

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