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2010年5月

2010年5月31日 (月)

田が教えてくれること

 代かきを『植え田にする』といいます。

 先週木曜日から西の岡の山際『丸田』から『植え田』の作業を順にはじめ、谷辺を済ませ一番したの『高月』を終わったのが日曜の夕方でした。これで西の岡の棚田14枚の田植え準備が終わりました。約2反(20a)の作業に息子と私はへとへとです。

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 そして今日、1反あまりの柳田を従兄弟が来てくれトラクターで仕上げてくれた。それにかかった時間が半日です。

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 夕食のとき、ほぼ我が家の分の田植え準備ができた話をしたら、近くに広くて作業しやすい田んぼが休耕しているらしいことを聞いた。

 私達の暮らしは、苦労して田を耕すところに意味がある。それがどのような意味かは表現しづらい。あえて言うなら一度クワを動かせばその分だけ確かに作業は進む実感から発展して、自然への感謝だったり、田を作り与えてくれた私の知らない人への感謝だったりにつながるのです。今の時代には合わない非効率な棚田という存在が他にも何かを生み出してくれていると思う。

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 そして、わざと非効率を作ることもあります。例えば、すべての田はホースを使って谷水をいただいていますが、一箇所だけ竹の樋を残しています。

 谷の水が少ないときはもちろんですが多いときも、水を無駄にいただかないように、昔の方法を忘れないようにここだけでも残しておこうと思うからです。この樋で水を引き入れている田の名は『水取り』です。

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2010年5月30日 (日)

巻きせんべい

 20年ほど前、ダイエーの駐車場で買い物が終わるのを待っていたら、見知らぬ人が車の窓をたたく、開けると「食べないか?」と巻きせんべいを出された。

 あっけにとられながらもせっかくだからと、二本持ったら「それだけではだめだ」と、袋半分を手に持たされた。そして「待ってるんだろう」と付け足した。

 「はい」と返事する私に「頑張れよ」と60歳代の男の人は言い残し、悠々と自分の車に帰り乗り込むと、こちらを見て巻きせんべいを食べ始めた。私もつられて巻きせんべいを食べた。

 その人は、奥さんが買い物から帰り、私にちょっと手を上げて先に帰っていった。

 たった20年の間に、私達の暮らしは随分変わり、そのような先輩にも出会わなくなった。もし出会ったとしても『愉快な人』より先に『怪しい人』だと思った方が無難な社会になった。

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 勤め先の台所に巻きせんべいが封を切って置かれていた。台所から出てくる人はみんな巻きせんべいをかじっていた。最後の一本になって私もかじった。

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2010年5月29日 (土)

筆まめ復活

 若い頃は筆まめで、年賀状もすべて毛筆の手書きを通していた母もあるときから、筆がペンに変わり、そして家内に印刷を頼むようになり、ここ数年は宛名書きもできなくなった。そんな、母が今朝は写真をそばにおいて一生懸命手紙を書いていた。

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 私達が先日行った従兄弟のところで、両親にと預かってきた従兄弟の孫さんの写真。昨夜ご飯の後に説明しながら渡したものです。

 その従兄弟は、生まれる前に父親を亡くし、さまざまな経緯から我が家で育ちました。その頃10歳代だった叔父に当たる私の父を従兄弟は『おいやん』とよんでいたそうで、父の親しい友人はそれを真似て『おいやん』とよび、古くからの友人は今も父のことをそう呼びます。

 嫁いでからかかわった母にしても、息子とかわらない存在です。私は一緒に暮らした時期はないのですが、その従兄弟を『ゆたにい(ゆた兄)』とよんでいます。

 母にとってはひ孫のような存在の、二人の幼子の写真を見て、昔がよみがえったのだと思う。いつになくしっかりした手つきで筆ペンが動いていた。

 ただ、宛名書きは家内が担当した。

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2010年5月28日 (金)

贅沢な昼食

 龍神でくらしていますと、人ごみの大阪に出るのはひどく億劫です。

 楽しみは、従兄弟の店でご飯を食べること。この店、周りの様子は年々変わる中、ビルの谷間にぽつんと時の流れに置き忘れられたように立っています。

Abc

 メニューも昔のままで、子供の頃食べたものを今も味わうことができ、私にはほっとできる場所になっています。

 昨日、御坊の実家にいる家内に、大阪に出ること昼はこのグリルABCでタンシチューを食べるつもりだとメールしたら、私の乗った電車に途中の駅から乗り込んできた。そして、地下鉄の天満から、二人で散歩しながら店に向った。

 食事を済ませ、従兄弟と近況を話し合い店を後にした。家内は会議に出席する私を残し先に帰った。こんな贅沢な昼食をとる人もいないだろうと思った。

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2010年5月26日 (水)

たまや

 西宮で暮らす婿の誕生日を祝うために『たまや』へお菓子を買いに行った。ダンボール箱にお菓子を詰めていると、富江さんが「お誕生日?」と訊いてくれるのがうれしい。

 普段は見ないお菓子の棚、地域に子供が少なくなったので我が家の子供達がいたずらしている頃のような、にぎやかな棚にはなっていない。その棚のとなりに普段ここで見かけないものがあった。

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 おもに古い食器類です。てっちゃんに訊いたら、おじいさんの代から眠っていた品を整理して売っているのだという。

 またそこに、笠があった。

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 婿への買い物もそこそこに、家内の好きな草色緑のDisneyのグラスを見つけて買い  急いで家に帰ってプレゼントした。

 もちろん私は笠を買い、夕方田んぼへかぶって行った。向こうの田んぼで長やんの姿が見えたから手を振った。長やんは両手で丸を作って応えてくれた。

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 家に帰ると娘も「それ、ええなあ」という。

 婿の誕生日祝いの副産物、たまやで買った笠。田んぼへかぶっていくのが急にもったいなくなった。

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2010年5月25日 (火)

蕗の佃煮

 おばあちゃんにデイサービスがない日は大変です。その日に家内や娘がいないとまたまた大変です。

 そのような日は前日から作戦を立てて、危なくないように一日を過ごしてもらう方法を考えます。

 先日は、朝早くに谷へ行って蕗を採って帰りました。

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 おばあちゃんへの蕗の目標は4㎏です。それは、蕗佃煮のレシピが4㎏になっていますから不足すると、自分で行かなくても、おじいちゃんを山に追い立てる心配があるからです。

 今回はジャストだったので、茹でて皮をむいて水にさらして夕方には煮込み始めていました。問題はレシピに関係なく適当に味付けしていたことです。

 見つからないようにシイタケとタケノコを入れ、醤油にみりんに酒を入れたし何とか美味しい蕗の佃煮ができました。

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 私の弁当にはどんなおかずより、ご飯にのった蕗の佃煮がご馳走です。

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2010年5月24日 (月)

一生懸命臆病に

 いまだにおばあちゃんが亡くなって落ち込んでいるのか、逆に段々とさみしさが増してきているような気もします。長くブログを休んでいるうちに、さまざまなことがありました。また、お知らせできたらと思います。

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 ついに今日我が家の分の『ひて田』(ひてた)が終わりました。それぞれの田の外側には、畦波板をセットしたので、これから順に岸(棚田の山側の面)に畦塗りをしてゆきます。できるだけ水が漏れないようにしておかないと、棚田はすぐにたまった水がなくなってしまうのです。

 今日のように大雨が降ると、夏の水不足を思いつかないのです。ところがここで長くくらしていると、大変な状況を予想しながら作業することの大切さを痛いほど知らされます。

 今日の雨は、日高川の流れを茶色に変えましたが、この辺りの雨としてはまだまだやさしいうちです。

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 その自然のやさしさに甘えないで、一生懸命臆病になって日々を過ごそうと思う。

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2010年5月14日 (金)

気付かぬうちに

家も、地域でも、勤め先も何かとばたばたと過ごすことが多かった。

昨日やっと勤め先でISOのサーベイランスが終わりあとは、育っている稲の苗を植えるように棚田を整備すればよい。

夕方、離れのそばでテッセンが咲いているのに気が付いた。

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ついでに見ていると、反対側の端っこにカキツバタが咲いていた。

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気付かぬうちに5月の花が咲いている。

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明日、おばあちゃんの法事を済ませたらまたひとつさみしくなる。

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2010年5月12日 (水)

二つの見方

今朝、田んぼに向う途中、法面(のりめん)にカモシカの姿が見えた

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 しばらく私のことを見おろした後、悠々と山に入って、風邪をこじらせた鳥のような、とても上品とは呼べない一声を発してどこかに消えた。

 ちょっと感動的だったので、家族や親しい友人に写メールを送った。

 このように自然の中で鹿やカモシカを見つけると、神秘的で、何かのつかいのような存在に見える。癒しです。

 ところが、田んぼを荒らした足跡を見たときこれほど憎たらしいものはない。

 カモシカに出会った感動もさめ、状況によってそのような二つの見方があることを考えていた午後、写メールを送った友人から 『どの鹿も 神の使いと なぜ見えぬ』 と、一句返ってきた。

 自分勝手に思われるかもしれませんが、同じ動物が神の使いに見えたり、別の使いに見えたりすることは、私にとって意味のあることです。

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2010年5月10日 (月)

ひて田

 今年は、田の段取りが例年のようにはいかず『どうしたものか』と思案しておりました。息子や娘のおかげで何とか5月5日にはもみ蒔きを済ませ翌日からひて田の作業に入ることができました。

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 田に水を引き入れ耕運機でかき混ぜドロドロにしていくのは楽しい作業です。

 耕運機を使ったり、草刈機にかえたり、平ぐわに持ち替えたりするタイミングは、田の水のたまり具合や、太陽の位置、風などを見て決めます。そうしながら疲れないように作業を切り替えるのが楽しいのです。

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 10年もっと前か、買ったその年に転落させた耕運機は少しゆがんでいますが今も現役で頑張ってくれています。その時一緒に落ちたおじいちゃんもちょっと擦り傷を負っただけでした。

 転落の原因はバックで移動するとき、2速を使っていてそれがスコンと抜けてしまったようです。その癖は今も同じですから、平らなところ以外ではバックする時2速を使わない。

 そのときどきに起こるアクシデントは痛手も大きかったりするのですが、年月を積み重ねると貴重な経験となる。

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2010年5月 6日 (木)

こどもの日

 5月1日にピーマンの苗が家に届きましたが、何かとあって準備も遅れておりました。帰ってきておりました娘夫婦も手伝ってくれて何とか定植できました。300本と少ないのですが、夏の間これだけでも忙しく思う日があります。

 畝(うね)の用意にはうっふとシェリーも手伝いにやってきました。

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しばらくすると、しずかーにうっふはいなくなりました。

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後をつけていくと

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狭い溝に体を入れていました。その後

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無理やり体を沈め、がぶがぶ水を飲んだ。その後はお休みでした。

でも家に帰ると、「お母さん、ぼく頑張ったもんね」おやつを要求します。

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そのようなかわいいうっふには『こいのぼり』をつけてあげましょう。

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