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2011年6月

2011年6月29日 (水)

見えているのに

 3年目にしてやっと耕作できるようになった休耕田。息子がその棚田の一番下にピーマンを植える計画を立てたのは去年の冬でした。

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 何度も耕運機やトラクターで耕し土を細かくし、獣避けの電気柵を設置した。耕した土に鹿の足跡を見つけるとまた、電気柵を補強し、さらに獣害避けのネットを張った。そのようなことを繰り返し、やっと畝を立てマルチを張り、4月の終わりに定植した。

5月の陽射しは、順調にピーマンを育ててくれた。

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ところが、梅雨の長雨は、そのような努力を認めてはくれなかった。病気が広がり、やっと実がついた株が枯れ始めた。

 一昨日、息子を台湾料理に誘った。刺激的に辛く、よく効いたにんにくが元気をくれそうだった。

土に、はたらき掛けたから、このつらさが分かるのだ、多分ピーマンは病気が広がるばかりで立ち直らないだろう。よく頑張ったよ。と、慰めた。これであきらめはついただろうと思った。

 昨日、息子は枯れ残ったピーマンの畝に、風でその株が倒れないよう、梅雨の前に張ったネットの上へさらにネットを張ったようです。

つらい結果は見えているのに。

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2011年6月28日 (火)

梅雨の終わり

 大雨の夜など、眠れないときはラジオを聴く、「NHK」が何とか聞こえます。このラジオには随分お世話になってるのですが、今日勤め先から帰ると、畳の上で輝いていた。

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 久しぶりに部屋へ射し込む夕方の光です。

 それから田んぼへ行き、新しく名をつけた田んぼに表札を上げた。作業を日暮れまでに何とか済ませ、西の岡を軽トラで通るとき薄く夕焼け。

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夕焼けの空は、田植えが遅れ稲の株がまだ小さい我家の田の水面にだけ映っていた。

 そういえば、うっふとシェリーの散歩にあらわれるアブもこれまでの黒いものとは別の種類にかわっています。

 身の周りの様子が梅雨の終わりの近いことを教えてくれています。

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覚悟

 日曜の午後、しいたけの乾燥小屋で草刈り機のひもを付けていたら『おさやん』が現れ「勝手に、麦ょう、こなさいてもろうても、よかろうか」(勝手に麦こなしをしてもよいか)という。

梅雨の晴れ間に刈り取って、ビニールハウスに干したままになっていたわが家の麦を、おさやんの家の麦こなしが済んだからついでに、こなしてあげようと言ってくれているのです。

ありがたいけど、「お願いします」だけでは悪いので、「私も一緒に作業します」と、おさやんの軽トラに麦を積み込み、その後ろについて行った。

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 私が生まれ育った家から少し谷を登ったところ、子供のころからなじみのある谷の流れ、そこに架かるのは行ったことのないヨーロッパの村にありそうなアーチ型の橋。

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 その谷と床柱用磨き丸太の加工場の間で、『おさやんとさとみさん』で麦こなし。二人が作業を始めると、私の出る幕はない。今回もシカに食われ、雨に打たれ、キリキリ(黄色いくちばしの小鳥)の餌にされたけど、こうしていつものように竹馬屋の世話になる。

わが家の麦作りは、このような流れに決まっているのです。

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 立って見ている私のそばで作業は終わりました。終わるとすぐに、

「今年の秋も麦蒔きしてもよかろうか?」

「今年の秋も麦蒔きょう、してもよかろうか?」

と、竹馬屋の先輩二人に訊いた。2回も訊いたけど返事は無かった。

 多分覚悟は出来ていると思う。

来年も、再来年も、こうして麦こなしをしなければならないことを

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2011年6月25日 (土)

小さな自分

長く雨の日が続いています。

田んぼのあぜ道も水を含んだスポンジみたいに、なっているところもあり、モグラの穴の上の柔らかな土で滑って転びそうになることもあります。

同じ雨でも、雨の降り方はもちろん、時間帯、光の具合、傘の有る無し、気分で、ずいぶん感じ方が違ってくるものです。

小さな自分を感じながら、朝夕あぜ道を歩いています。

昨日の夕方

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今朝の様子

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2011年6月22日 (水)

募集

わが家の田にはすべて名がついています。私が田を引き継いだ時、名の無かった田には、家族で名を付け看板を立てました。

今朝は、その名を書いた看板に植えている稲の品種のプレートを吊るしました。

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しかし、3年目にしてやっと休耕田から復旧した田には名がありません。もちろん看板もまだ立てていませんが、品種のプレートは出来ています。

 地主さんに訊いたけど「屋敷田」以外は名がないということなので、残る4枚の田の名を募集します。仮に上から順にABCDとします。

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名を採用しても何の特典もございません。

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2011年6月20日 (月)

景色の楽しみ方

朝夕の田んぼの見回りと作業は欠かせない。

朝は、時間に余裕があっても草刈機等はできるだけ使わないようにしています。朝早くからエンジン音のする作業は気が引けるからです。

今日、小雨の夕方、草刈機を持って田んぼに出かけた。日暮れまでの限られた時間ですが、あせらないようにと自分に言い聞かせながら作業します。それでも「これだけは刈ろう」とか、目標を決めてがんばってしまう。

ふたつの気持ちを行ったり来たりしながら、ちょっと休もうと決めた。田んぼから目を遠くに向けると、何気ない風景が、すごく新鮮に見えた。

雨上がりの霧が東光寺のほうを流れる。

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もう、草刈はどうでも良くなり、刈った畦に腰を下ろしゆっくり景色の移り変わりを眺めることにした。でも、すぐに飽きてきた。

作業しながら、移り変わる景色に気付くのが楽しい。

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2011年6月19日 (日)

預かりもの

久しぶりに秘密基地へ行った。

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そばを流れる谷のせいで年中湿気ているのですが、梅雨のさなかは、ただ歩いていても水泳をしているようで、吸い込む空気に溺れてしまうほどです。

それはちょっと言い過ぎですが、湿った空気も気持ち良いものでした。

秘密基地から、おやつの入ったバッグを背負い、腰にノコ・ナタをつけて、足元は地下足袋。少し雨は降っていましたが、合羽は着らず急な雨に備えてポンチョをバッグに入れた。我家の山の様子を見に出発です。

どれ硲(ドレザコ)からオビト平まで歩道を歩けば20分ほどですが、様子を見ながらなので朝から昼前まで、おやつ休憩もなく歩いた。

ここは、龍神村森林組合がFSC認証を取得したとき、動物達に配慮した森林として登録していただいた場所です。その後、組合は森林認証の継続をしませんでしたが、我家は今も定期的に、見回りをし、鳥達は巣を作ってくれているか、ムササビの巣は使われているかなどを意識しながらまわっています。そういった目線で大切な木にはカードを付け、守るようにしています。

我家の山とは言いながら、預かりもののようなものだ。今日、雨の雫に濡れながらそう思いました。

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2011年6月18日 (土)

もう、何者かが

雨が降っても降らなくても田んぼの見回りは朝夕の日課です。

特に朝は、誰の姿も見えない時間に景色の変化を一人占めです。

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今朝は、山に霧がゆっくり流れた。耳も目も鼻も地面を踏む足の感覚も大切です。すべてが田んぼの管理に関係する。別に、たくさん米を収穫しようとかいうような大それたことは思っていない。

 田をとおして、汗を流したり、悔しい思いをしたり、喜んだりすることで私は大切なものを得てきた気がする。

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 それが小さな棚田だから意味があり、直接谷の水を頂くから意味があり、獣たちがやってくるから意味がある。

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 横方向に続いているのが田植え機のあとについて歩いた私の足跡。向こうの畦から中央をこちらの岸に歩いているのが侵入者の足跡。

 折角休耕地を水田によみがえらせたのにと悔しく思う反面、「あなたもやるね」と電気柵をくぐてやって来る侵入者を尊敬する。

贅沢なくらしです

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2011年6月17日 (金)

弁当ふたつ

今朝、娘が弁当をふたつ勤め先に届けてくれた。

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一つが朝ごはん、もう一つが昼ごはんです。

私はほぼ毎日、夜明けを待って、田畑に向います。2時間ほどで家に帰り朝ご飯を済ませ、6時45分には勤め先に向わなければならないのですが、作業が楽しくなって家に帰る時間を忘れてしまうと、朝ごはんの時間がなくなります。今朝などは息子が田んぼへ迎えに来てくれるまで楽しくしていました。

家でごはんが食べられなかった時、この朝ごはん弁当は大変ありがたいことなのですが、朝と昼の内容が同じになる欠点があります。もう一つはひとりのご飯が二回になることです。

もう少し楽しみの時間を守って、家族ご飯を大切にしなければなりません。

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スイッチの入る日

『おじいちゃんが「草刈り機を取りに行け」って』。家内からのメールに『夕方刈るからって伝えて』と返事をしたら、電話がかかってきた。スイッチが入って大変だと言う。

デイサービスが休みの日は、このように目についたものにチャレンジしようとするのです。つまり、おじいちゃんたちの住む部屋から国道を隔て向かいに歩道があるのですが、そこから下の谷までの斜面に茂った草を刈ろう思い立ったのです。

勤め先から急いで帰り、田んぼの小屋へ草刈り機を取りに行き、地下足袋に履き替え草を刈った。

平坦なとこさえおぼつかない体で、斜面に足を置いたとたんに谷まで転がり落ちるのは分かり切っている。でも、本人にはそれが分からないのだ。説得しても始まらない、とにかく親に合わそう。

午後は、勤め先の仕事で少し遠出があったので、父を誘い一緒に出かけた。少し落ち着いた父は、さまざまな終わりのない話を聞かせてくれた。

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2011年6月14日 (火)

水源

 私たちの田はすべて、谷の水を引き入れています。直接樋で水を頂いている田もあります。溝を作って水を引き入れていた田も今ではホースを利用しています。

昔からたぶん変わらないのは、大雨の後の水源の整備だと思う。この土曜日曜と降った雨は340ミリ 最大時間雨量は43ミリです。

昨日から3か所に分かれている田の水源に行き砂利の取除きに追われています。ジョレン、ツルハシ、テミ、合羽に手袋、タオルに虫よけ。これが7つ道具ですかね。

今朝、夜明けとともに増水した谷に入り、全身びしょ濡れになって水源を塞いでいる土砂と格闘しました。これで何とか薬師堂近くの田は救われました。

このタイミングを逃し、谷の水が少なくなってしまうとすべて人の力で土砂を取り除かねばなりません。大雨で流されてきた土砂は、水の力を利用して取除くのが楽なのです。

朝一番のひと仕事はちょっと疲れますが、朝ご飯を食べちょっと休めば、勤めに出ようかという気になります。仕事場に向かいながら『夕方帰ったら、あの田んぼの・・・・をしよう』と、わくわくするのです。

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2011年6月13日 (月)

ついに

日曜日、ついに田植えが終了しました。

午後は増水した谷に入り120枚ほどの苗箱を洗いました。日暮れには早かったのでサルの害が心配される薬師堂近くの田に電気柵の点検に行きますと、テスターのメーターが振りません。

それから日暮れまで漏電個所を捜しては復旧する作業を繰り返しました。

今朝、夜明けとともに起き出し、昨日の柵を見に行ったら無事に電気柵は機能しておりました。帰るついでに本郷の田でテストしたら、期待するところまでメーターが振りません。16段ある棚田を一周して、電気柵に触れている草木を取除きましたが、やっぱり駄目でした。

土曜日からの大雨で、田に引き入れる谷からの水も止まっています。

田植え終わりましたが、夜明けから起き出し日暮れまで作業する日々にかわりはなさそうです。

本当に有難いくらしです。

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