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2011年8月26日 (金)

小さなトマト

「家についたら一番におじいちゃん達の所へあいさつに行く」 K君は、迎えに行った車の中でそう宣言した。

K君とは、小学3年のときはじめて家に来てくれて以来6年の付き合いです。このお盆、中学3年の彼は、高校生になったらたぶん来ることが出来なくなるからと、5歳のR君に付き添うように、面倒見の良い先輩としてわが家にやってきた。

家に着くと、言葉のとおり離れに飛び込んだ。

物忘れがひどくなった母は、K君のことはすっかり忘れていた。しかし彼は、そのようなことは意に介さず、はじめて龍神へ来た時、おばあちゃんが作ってくれた巻ずしがすごくおいしかった事を一生懸命話した。

言葉は耳に入っても、私はその様子に目を向けることが出来なかった。

褒められたり、叱られたり、手伝いをしたり、笑ったり、ケンカしたり、おばあちゃんの手をひいたり、4日間を過ごして二人は帰った。その後、長年わが家とお預かりする子どもさんたちのパイプ役になってくれていた方に、K君とおばあちゃんと巻ずしの話を伝えた。随分思案して掛けた電話でしたが、話しながら向こうの明るさが伝わって来て、ほっとした。

生きていれば、子どもだろうと、大人だろうと、失敗の連続。良いと思ってしたことでも、良い結果になるとは限らない。失敗したことに目が向いてしまうと、小さな感動の芽を見失ってしまう。それは、草のかげに隠れた真っ赤なトマトのようなもの。

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もし、見つけたら、たとえそれが小さなものでも「トマトがあったよ」と、日のあたる場所で分かち合いたい。

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