« 有難いひと時 | トップページ | 秋 »

2011年9月12日 (月)

複雑な思い

龍神村で、1ヶ所だけ土砂崩れと共に家が流出した。

三軒の家が土砂に流されたのですが、狭い村のことですから、もちろん私の知り合いでもあります。先日道路の復旧作業で、その方たちが避難している家にお邪魔しお話を聞いた。

ふとんに入ったが、雨脚がひどく、長く続くので起き出し普段着に着替えた。

家の周りを見回った。

近くの湧水を確認しに行ったら、濁りが出始めたので近所に声をかけ車で避難した。

避難場所は、山崩れの心配のない林道沿いの空き地。

夜が明け、避難に応じなかった人の家へ徒歩で向かった。

向かう途中の道路で山崩れの予感がしたので、同伴の奥さんと急いで通り抜けた。

通り抜けるとすぐに、山からの土砂で道路がふさがった。

目的の家に向かうと、第一回目の土砂崩れがその人の家近くに来ていた。

その人を家から無理やり連れ出し、山に逃げた。

10分後大きな土砂崩れがきて残った家を流した。

山の地形をみながら安全なコースを避難した。

尾根に上がれば、道はなくても歩きやすくなっているので尾根に向かった。

近くの民家へ向かう一番安全なルートを頭に描き、尾根を下りた。

大まかにはそのような内容でした。

雨脚がひどくなった夜中から朝までに、避難のリーダーとなったその方の判断の元になったのは、親からの教えであったり、山で暮らしてきた人の知恵であったり、これまでの経験だったのだろうと思いながら話を聞いた。

復旧作業の中、役所の方が見え一緒に災害現場に入る機会があった。

私も馴染みのある場所がこう変わるのかと唖然として見た。その打ちひしがれた中で、流れ出た木の枝に泥の中から引き出された浴衣とジャンパーが干してあった。

Imgp5825

生きる人の力なのか、やっと見つけた思い出なのか、よく分からない。私は、複雑な思いで現場を離れた。

|

« 有難いひと時 | トップページ | 秋 »

季節とくらし」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 有難いひと時 | トップページ | 秋 »