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2012年6月 1日 (金)

麦秋 2012

麦がいろづき始めた。

2012

 冬の間、動物の被害にも会わず、遅霜にも負けず、こんなに立派な麦をはじめて育てた。2週間ほど前から黄色のくちばしを持った私たちが「きりきり」と呼ぶ小鳥と、鳩がやってきて仲良く麦の穂を折って食べている。

 5日ほど前には、おさやんがやってきて「今年もこなすで・・・・」と麦の脱穀を今年も宣言しに来てくれた。「よう出来とるさか、ちいたぁ鳥にやろうこたあのう(少しは鳥にあげてもよい)」そう付け加えて帰った。

 朝、田の水を見て回る時、鳥たちがあっちでもこっちでも麦の中から飛び立つのを見ては「ちったぁ、やろうこたぁ」とひとり呪文のように言う。

 麦が出来過ぎて、今までにないことが起りそうで怖い。

 自然も、地域も、家族も、個人も微妙なバランスでなんとか生きている。目につくのは、不都合や、不足。満たされていることは、当り前とも思わず見過ごしてしまう。

10年あまり作り続けた麦がはじめてうまく育ったが、そのことをなぜか喜べない。鳥の羽音が少しその不安を消してくれる。

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